2013年01月25日

『顕真』「宿善と聴聞と善のすすめ」の誤り8

教えを捻じ曲げても平気なのは、自己の名利のことしか考えていないからです。金集め、人集めが、往生と何の関係もないことは、少しでも聖教を読んでみれば判る話です。

高森会長が35周年記念大会で三願転入を言い始めるまでは、宿善のことを強調していましたが、共に目的は同じです。

さて、『顕真』「宿善と聴聞と善のすすめ」の誤りについて、もう少し述べてみたいと思います。

親鸞会の本意である”善のすすめ”を隠すために、『顕真』平成22年12月号と平成23年1月号は”聴聞のすすめ”に徹しています。”善のすすめ”を言わなければ、おかしいことを言っていても、それほど非難される事はないと思っているのでしょう。
それでも問題はいくつもありますが、大きな問題だけを取り上げておきます。

善導大師は、「ユルサレテキク」(聴)から、
弥陀の勅命を「シンジテキク」(聞)までの心
(信仰)の道程を、「二河白道の譬喩」でこう
開顕されている。

(中略)

「白道」は、聞法心(弥陀の救いを求める心)
を喩えたものだが、求める心があっても微弱だ
から四五寸の細い道と、説く。
「群賊」や「悪獣」とは、聞法心を妨げるすべ
てのものを表す。

(中略)

これは十方衆生が弥陀に救われるまでの信仰
(心)の道程を、巧みに教えられた善導大師の
有名な警えである。

如何でしょうか。高森会長の話しか聞いた事がない人は、どこが問題なのかと思われるかも知れませんが、二河白道の譬喩が根本的に間違っています。

二河白道の譬喩については、

「親鸞会教義の誤り」
宿善とは7
宿善とは8

に解説がありますので、詳しくはそちらを御覧下さい。
二河白道の譬喩は、信心守護の譬喩ですから信後のことを表すために作られた話です。
三定死は、こちらの岸にいる時のことで、白道に一歩足を踏み出した時が、獲信です。白道は聞法心ではなく、信後の他力信心です。

このように「高森会長の説明とは大きなずれがあります。

このように言いますと、喩えにはある程度の自由度があってもいい、と思考停止の会員は反論してきますが、意味がまるで違ってきてしまうから、大問題なのです。

高森会長は、白道を聞法心、信仰の道程としていますので、水の河と火の河の煩悩と戦うのが求道であり、聴聞だと教えますが、その考えが全くおかしいのです。煩悩と戦うのは、聖道門の考え方です。親鸞聖人の教えに、煩悩と戦って求道する、聴聞する、ということはありません。

そのことを最も端的に表現されたのが存覚上人の『持名鈔』です。

されば仏法を行ずるには、家をもすて欲をもすてて修行すべきに、世をもそむかず名利にもまつはれながら、めでたき無上の仏法をききて、ながく輪廻の故郷をはなれんことは、ひとへにはからざるさいはひなり。

聖道門では、「家をもすて欲をもすてて修行すべき」と教えられるのですが、真宗では「世をもそむかず名利にもまつはれながら」、世の中の倣いにしたがって名利に執着しながら、「無上の仏法をきをききて、ながく輪廻の故郷をはなれんこと」ができるのです。煩悩と戦ってというのではなく、煩悩にまみれたまま聴聞するのです。だからといって、悪をしていいということではないです。

『持名鈔』といえば、『教学聖典』の問答

(問)
 「後生の一大事は、どんな犠牲を払っても解決せね
 ばならぬものである」と教えられた、存覚上人の
 お言葉と、その根拠を示せ。

(答)
 ○仏法の為には身命をも捨て、財宝をも惜しむ
  べからず。
                        (持名鈔)

が典型的な断章取義であることを、過去に述べています。

典型的な断章取義教学
恩徳讃の気持ちのない悪知識

命をかけて求道せよ、財産を親鸞会にすべて捧げよ、という教えにすり替えていますが、全くのデタラメであり、捏造ともいえる程の断章取義です。

これも、二河白道の譬喩と同じ目的で、教えが歪められています。

真剣な聴聞を勧めることで留めておけばいいものを、命がけの法施と財施を、一切衆生必堕無間とセットで強要します。更には、善知識への無条件服従を加えて、カルト教義となります。

このように高森会長が教えを歪めるのは、会員に信心獲得させたい慈悲ではありません。会長がお金を獲得する欲望のみです。

もし嘘だと思うのならば、超豪華で不相応な会長施設の数々を見てみれば判ります。実物は秘密にしてありますが、図面と概要は「さよなら親鸞会」に載っていますし、当ブログでも紹介しました。

三つの髻をそりすてずは、法師といひがたし
財施は獲信のためではなかったと、高森会長は身をもって教えてくれています
高森会長が雑行を勧める理由

posted by 鴻 at 05:13| Comment(0) | 教義 | 更新情報をチェックする
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